何だかんだ超ハマる!? ガジェットオタクが「iPhone X」を1週間使ってみた

2017.11.14 14:07 更新

読了時間:11分14秒

「iPhone X」を愛してしまう自分が憎い…。1週間使ってみるとこうなった

愛してしまう理由もわかる。

発売後数日が経った今も、いまだに多くの人たちの関心を集め続けているApple(アップル)の「iPhone X」。日本では消費税を入れると約12万円を超える高級モデルです。だからこそ、果たしてiPhone Xは値段に見合った体験を提供してくれるのか、気になっている人も多いのではないでしょうか? そこで、同じことを思っていた米GizmodoのAlex Cranz記者が、実際にiPhone Xを数日使ってみた後どう感じたのかを綴っています。

私は完全にガジェットオタクです。「あ、これ私にとって酸素以上に必要」と頷かせてくれたiPhoneが登場してから、かれこれ5年が経とうとしています。しかし、今回のiPhone Xにまつわる騒ぎは今まで以上に私をワクワクさせてくれました。それは、単にiPhoneがようやくベゼルを削ぎ落としてOLEDディスプレイを採用したからではありません。Samsung(サムスン)なんて今年の3月に既にGalaxy S8でそれらを実現してますからね。そうではなく、今回のiPhone Xは、いつからか始まったシリーズにおいて最も大きな刷新のあったモデルだったからです。ただ周りの興奮に流されていてはいけませんが、実際1週間近くこのiPhone Xを使ってみて、自分自身に「iPhone Xのために約12万円支払うことがいい選択だ」となんとか納得させることができました。

そんなことを言う私を皆さんが嫌うのもわかります。私もそんなことを言ってる自分が憎い

Image: Alex Cranz/Gizmodo US

Apple iPhone X

・これは何?:数年ぶりに一番クールなiPhone

・価格:1,000ドル(日本では税抜11万2800円)

・好きなところ:ノッチ(切り欠き)、ソフトウェア、デザイン

・好きじゃないところ:価格
まず最初に気づく違いは、iPhone Xのディスプレイでしょう。あの「話題の」ノッチ(切り欠き)さえなければ、ディスプレイはGalaxy S8やNote8とちょうど同じくらい素晴らしいものとなっていたはずです。液晶の色はSamsungのスマホのものほど力強い発色ではないですが(Samsungのスマホは多少発色が強すぎることもあります)、目が痛くなるような画面の写りよりも、精度のほうを好む私にとっては、iPhone Xが表現する色彩はとても自然で、気に入りました。

しかし、まずこれだけは言わせてください。実は、私はあの特徴的なノッチが大好きです。あのノッチをブサイクだと思う人もいますが、私にとってはiPhone Xの存在感を主張してくれているように感じます。大きな5.8インチのディスプレイに、ほかのスマホでは感じられないようなゆったりとした感覚を与えてくれるんです。また、iPhone Xのディスプレイは、本体サイズが物理的にiPhone Xより大きいiPhone 8 Plusの5.5インチスクリーンより大きいということも忘れてはいけません。

スクリーン上部のフロントカメラモジュールの両端は、まるで画面が普通より大きく見えるようAppleが視覚的にごまかすために設けているようにも感じられます。少なくとも、ホームスクリーン上や、iPhone Xのスクリーンサイズに対応したアプリを使っている間のみですけどね。ほかのアプリ上では、iPhone Xの画面は少し小さい印象です。画面上下の黒いバーがその画面の広々とした感覚を制限してしまいます。

Image: Alex Cranz/Gizmodo US

スクリーンがまるでどこまでも伸びていくよう。Galaxy S8に戻るとすごく窮屈に感じます。
ディスプレイは大きいですが劇的にバッテリー駆動時間を短くするというわけではありません。私自身、1日を通してバッテリーが足りないと感じたことは一度もありませんでしたし、むしろいつも通りの利用で2日目まで突入できるくらいでしたよ。Wi-Fiを使って、バッテリーが切れるまでYouTubeを流し続けるという検証では、iPhone Xは10時間弱耐えましたし、それは今年米Gizmodoが検証したほかのすべてのスマホと比較してもいたって平均的な数字です。それに充電速度は速い上、無線充電にも対応しているので、充電することが問題になることもなりません。

Image: Alex Cranz/Gizmodo US

唯一気に入らないのは、ノッチがOLEDディスプレイの黒にマッチしないということ。
私を最も驚かせたのが、かつてのTouch IDやホームボタンを懐かしいと思ったことが全くなかったことでしょう。Touch IDがAppleの10周年を記念するiPhoneから排除されるという噂が上がって以来、実は私は指紋認証からの移行に不安を覚えていました。「一体どうしてそんなことができてしまうのか!」と。そして、それが現実となりましたし、ほかの多くの人たちと同じように、私もTouch IDがFace IDに代替されるという事実に唖然としていました。でも今ではホームボタンに指をあてる代わりに、iPhoneをチラッと見て、スッと親指で画面を上にスワイプするだけでいいんです。

ここ数日間、Face IDを可能にする「TrueDepth」のセットアップの調整に数時間費やしました。TrueDepthは、iPhone Xの中でも圧倒的に最も革新的な技術です。カメラとIRスキャナーを組み合わせて顔の3Dマップを形成します。カメラを使って「アニ文字」を作れますし、Snapchatのようなアプリにアクセス許可を与えれば、まるで本物のようなマスクを顔に被せることも可能です。

これは私の口パクで作りました。バカに見えますね(動画の詳細はこちらの記事からどうぞ)。

しかし、最も使える機能はやはりFace IDでしょう。iPhoneを見るだけであっという間に画面解除をしてくれるんです。まるでTouch IDの上級バージョンのよう。Twitterにサインインするときも顔を認識してログインさせてくれます。夜食のハンバーガーを注文したときも、「Seamless(出前アプリ)」でApple Payを使いました。購入を決定するためのボタンを押す前に私の顔をスキャンしてくれるんです。

最初は多少の誤作動もありましたが、月曜にiPhone Xを使い始めてからずっとTrueDepthカメラは私の顔を学習し続けています。そして、今では暗闇の中で使うときや、厚めの化粧をしているとき、早朝にフードを深くかぶって公園のベンチで体を丸めてるときすら問題なく機能してくれます。このカメラが私を見つけてくれるので、顔の目の前にわざわざiPhoneを直接もち上げる必要もありません。カメラが私の顔のほうにさえ向いていて、私がiPhoneに視線を送りさえすれば、ロックが解除されるんですから。

Image: Alex Cranz/Gizmodo US

Appleはカメラの方向を変えました。マイナーチェンジではありますが、私は気に入りました。
一方、iPhone Xの背面カメラはそんな大それたことはできません。もちろん、それでも素晴らしいカメラなのですが、iPhone 8とiPhone 8 Plus、そしてこのiPhone Xの間でどれを購入しようか決めかねているのであれば、背面カメラはあまり十分な検討材料にはならないでしょう。

やはりiPhone Xを買うべき理由というのは、そのきらびやかで豪華な外観デザインと、大胆なほど快楽主義的なディスプレイ、そして、前述したとにかくイケてる深度センサー搭載フロントカメラにあります。おそらく、iPhone Xは、初代iPhoneやiPhone 4ほど、スマホそのものについて新たな考え方を提供するようなものではありません。Face IDはスマホの生体認証技術の未来である一方で、その未来は、初めてパスコードが生体認証に移行したときほど、根本的に我々の世界観を変えてくれるわけではありません。iPhone Xはデザインという観点でもまったく新しい進化というわけではありません。とにかく高くて豪華なスマホがどのようなものであり、使うとどう感じるものなのかを教えてくれるための展示物のようなものです。私は約12万円ほどするiPhone Xを必要としていなかったのですが、ここ数日使ってみて、今では買いにいきたいと思えるようになったから不思議です。

Image: Alex Cranz/Gizmodo US

まとめ

・価格は1,000ドル(日本では税抜11万3800円)で、スマホにしては高すぎる。

・だけど、1,000ドルにしてはいいスマホでもあり、ほかの競合他社のスマホでは感じられないような高級感を味わえる。

・Face IDとTrueDepthカメラモジュールはおそらく生体認証の未来であり、とてもしっかりしていて使いやすい。

・ディスプレイの美しさは抜群。

・ヘッドホンジャックがないことは気にならない。

Image: Alex Cranz/Gizmodo US
Video: Gizmodo/YouTube
Alex Cranz – Gizmodo US[原文

元記事を読む

gizmodo

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