日本で暮らすアメリカ人に聞く。日本人の働き方の特徴は“倫理観”にあり

2017.11.2 17:07 更新

読了時間:4分8秒

アメリカ人に聞く日本で働く・暮らすって?「日本人は仕事への倫理観が強い」

外国人から「日本で働く・暮らす」って、実のところ、どのように見られているのでしょうか?そこで、フロムエーしよ!!では、さまざまな外国の方から見た日本をご紹介していきます。第1弾は、日本在住歴3年のアメリカ人「Aaron Pery(アーロン・ペリー)」さんです。

日本での酒造りは魅力的な仕事。「すべて」が楽しい

――あなたが日本で経験したバイトはどういったものでしたか?

2014年に妻と一緒にアメリカから日本に移住しました。そこから、しばらくして、知り合いを介して、島根県の醸造所の冬期のバイトとして働いていました。

職場では、米を洗い、蒸した米を発酵室に移し、櫂(かい)で醸造用の大きな桶を撹拌し、布袋から重力ろ過された酒を専用の容器に詰めていました。設備の洗浄と、壁や床の掃除もこなしました。私の日本語能力と理解力が未熟な頃は掃除の仕事が多かったですね。

米を洗うのは簡単ですが、作る酒の種類に応じて米を水に浸す時間を変える必要があり、重要な仕事でもありました。その時、誤った表示で売られたり、飽和しすぎた酒になったりすることもありえるので、米とぎの仕事を任された時は、チームの一員として信頼されていると実感しました。

ぶっちゃけると、この仕事を選んだのはただ採用されたからにすぎませんが、働いてみると、思っていた以上に魅力的な仕事でしたね。酒造りは部外者に秘密も多く、特に私のような外国人にとってはなおさらです。外国人ながら醸造所の一員になることを許されるのはレアケースだし、ありがたい機会だと思っています。

――当時の上司や同僚はどんな存在でしたか?

私の同僚は皆いい人たちで、忍耐強く、言葉の壁につまずくこともありませんでした。

上司と私の関係はある意味面白かったですね。私は面接をした人が所長だと思い、フレンドリーな彼とはすぐに打ち解けたんです。ところが1ヶ月して彼は所長ではないことが分かりました。実際の所長は、静かで思いやりのある人でしたね。いつも突然現れていつの間にか消え、仕事道具と2枚の虫眼鏡を持っていたので技術者だと思っていたんです。今思えば間抜けな話です。

――そのバイトの最も楽しかったエピソード・辛かったエピソードを教えてください。

1番楽しかったのは、基本的に「全て」です。醸造所での仕事はとても特殊で、何をやっても楽しく過ごせました。

辛かったことは、自転車や徒歩の通勤です。冬になるとほぼ毎日雨や雪なので通勤は大変でしたね。でも私はパートタイムでしたし、大した問題ではないと思っていましたが。

40時間/週のスケジュールを保つのがアメリカでは普通。でも、日本では…

――その仕事を通して一番驚いた日本人の行動・考え方は何ですか?

日本人は仕事への倫理観が強いですが、それが仕事への情熱なのか、怠けていると見られることへの恐れなのか、疑問に思うことがあります。例えば、休日の少なさです。

アメリカでは、休みが週に1日しかないというのは狂気の沙汰です。中には休みが少ない人はいますが、それは周囲からのプレッシャーによるものではなく、自らの意志があってのことが多くを占めます。アメリカの企業は40時間/週のスケジュールを保って仕事をするのが一般的です。多くの日本人が過労のストレスに晒されているので、できるなら変わるべきだと思います。

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