普段の仕事を、より生産的に。Googleから学ぶ9つの重要ポイント

2017.10.3 08:07 更新

読了時間:13分27秒

Googleから学んだ生産的に仕事をする9つの方法

Image: Ethan Miller/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

MakeUseOf:Googleには、エリック・シュミットやセルゲイ・ブリン、ラリーペイジなど最高のリーダーが何人もいます。就業時間の20%を個人的なプロジェクトに使っていいとする「20%ルール」は有名ですが、ほかにもたくさんの生産的に仕事をする方法があります。

1. 4分割システムを使ってToDoタスクを整理する

4分割システムは、Google for WorkのディレクターであるThomas Davies氏が考案した、タスクを仕分けし着実に遂行するための新しいシステムです。

まず、十字を書いて4つのスペースを作成します。そのうち3つに、あなたの主要な職務をそれぞれ配置してください(たとえば、部下の育成、顧客対応など)。残りの1つは「トランザクションタスク」向けに使います。トランザクションタスクとは、一度だけ実行すればすぐに完了できるタスクのことです。たとえば「クライアントに電話する」「メールに返信する」などの小さなタスクがそれに当たります。すぐに達成できるタスクがあれば、ここに書き入れます。

4分割に仕分けしたからといって、それぞれのスペースに25%ずつ時間を使うということではありません。このシステムの目的は「さまざまな視点からタスクを見て、バランスを保ちながら実行することにある」とDavies氏は説明しています。

この生産的なシステムにはタスク管理のサービスであるTrelloKanbanFlowが適しています。

2. 「ゼロ・ミリオンダラーの研究課題」を解決する

Image: Justin Sullivan/Getty Images News/ゲッティ イメージズ

Alphabet(Googleの親会社)のCEOとして、ラリー・ペイジ氏は誰よりも広い視野をもっています。そんな同氏の思考から、学ぶべきことがたくさんあります。

Fortuneのインタビューで、ペイジ氏は「Zero-Million-Dollar Research Problem(直訳:ゼロ・ミリオンダラーの研究課題)」について詳細に語っています。「身の回りにある誰も取り組んでいない興味深い問題を見つけ、それを自分自身で解決する」という考え方です。

どんなチーム、どんな職場にも小さな問題が無数にあるものです。サイズは重要ではありません。あなたの周囲にもいつも不平不満をもらしながら、それに対して何も行動をおこしていない問題はありませんか? そうした問題を自分で解決しようとしたことはありますか?

3. 週ごとにレビューを行い、週の目標を設定する

Googleがごく初期のころから取り組んでいる習慣は、さまざまな企業に恩恵をもたらしてきました。これは「スニペット」とよばれ、全社員に各々が取り組んでいることを1分間でレビューしてもらうというものです。

Googleの全社員は毎週、スニペットを書いてマネジャーにメールで送らなければなりません。スニペットには前週に達成したすべてのことと、翌週に達成するすべてのことを書き入れます。社員から送られてきた翌週の計画は、全員が見られる場所に掲示されます。ToDoリストを公開することでモチベーションが高まるのはご承知のとおりです。

このスニペットシステムはとても人気があり、さまざまな企業で採用されています。タイプして送信するのは少し手間ですが、責任感を高める習慣だと考えてください。そしてなによりも、自分が今何をしようとしているのか、どこへ向かっているのかについて理解を深めることができます。

4. 目標を設定し、OKRで計測する

1999年以降、Googleはチームを運営するためにOKR(Objectives and Key Results:目標と主な成果)という目標管理システムを使っています。その効果は、科学的にも実証されています。

Video: GV/Youtube

Googleが実践しているOKRシステムでは、チームごとに挑戦的な目標とその期限を設定します。目標は、ほとんど不可能に思えるものでなければなりません。次に、目標の達成度合いを示す測定可能で定量可能な成果を設定します。3つの目標と、目標ごとに3〜5つの成果を設定するのが理想です。

この作業が終わったら、OKRを全員が確認できる場所に公開します。そして、チームメンバーは自分が達成した成果を逐次報告します。

また、OKRは個人的なプロジェクトにも応用可能です。重要なのはToDoリストを公開することではなく、目標をシェアすること。実際に、OKRシステムを実践する際にはGoogleが作成したOKR目標設定ガイドが参考になります。

5. エリック・シュミット氏の「9つのEmailルール」

Image: Rob Kim/Getty Images Entertainment/ゲッティ イメージズ

Googleの会長で元CEOであるエリック・シュミット氏ほど、メールのエチケットについて理解している人はいません。シュミット氏は、受信トレイをうまく管理するための9つのルールを公表しています。

1. メールはすばやく返信する。
2. メールを送る時は、必要な言葉と文章だけにする。簡潔で明快なメールを書く。
3. 受信トレイは定期的に空にする。
4. メールは新しいものから先に処理する。
5. 「転送すべきなのにしていないメールはないだろうか? 」と自問する。
6. BCCを使う前に、本当にそうする必要があるかを自問する。
7. 感情的なメールは書かない。すべて大文字のワードは打たない。
8. 重要なメールは自分宛てに転送する。このとき、あとで検索しやすいようにキーワードを付け足しておく。
9. フォローアップが必要なメールは自分宛てにCCで送り「フォローアップ」というラベルを付けておく。

6. 思いやりという新しい精神的習慣をつくる

GoogleのモチベーターであるChade-Meng Tan氏は、Googleが成功しているのは「思いやり」の文化を築いているからだと言っています。そのためには「新たな精神的習慣をつくることだ」と言い、TEDで次のように語っています。

Video: TED/Youtube


イメージしてください。皆さんが誰かと会うたびに、最初に浮かぶ考えが「相手に幸せになってもらいたい」となるところを。自分がそんなふうになれるとイメージしてください。この精神的習慣を持つことで、仕事のすべてが変わります。この善意は無意識のうちに相手に伝わり、信頼が生まれます。そしてその信頼が仕事上の良い関係を作りだすでしょう。

どんな仕事であれ、必ず他人との関わりが発生します。そうした関わりにおいて、より良い振る舞いができれば、まわりの人や環境がより協力的になってくれるでしょう。「思いやり」が学ぶべき幸福戦術の1つになっているのは、そうした理由です。

7. 「作る」時間を確保する

遠い昔、Googleは社員を「メイカー」と「マネジャー」に分けていました。マネジャーはチームを管理し、メイカーは製品を作ります。ところが、一部の社員たちがその両方の役割をもっていることに気がつきました。Google Apps for Workのプロダクトマーケティング担当責任者であるJeremiah Dillon氏は次のように言っています。「全員がメイカーになり、作るための時間を自分で確保しなければならない時代がきている」と。

Video: G Suite/Youtube

組織内におけるあなたの役割が何であれ、新しいものを作ることが時間の最も有効な使い方です。Dillon氏は「すでにあるものを管理しようとするだけでなく、誰もがメイカーになって新しいものを創造する必要がある」と言います。管理も大切ですが、創造ほどの充実感はありません。こうした視点にたって、時間の使い方を見直す必要があります。

「メイカーにとって、タイムマネジメントは極めて重要だ」とDillon氏は言います。あなたの仕事が何であれ、勤務時間のなかに「作る」時間を確保しそれを守り抜いてください。個人的にも、組織としてもそうすることが成長につながります。

Google内で行われた簡単な実験により、意識的に「作る」時間を設けることで、関係者全員に利益があることがわかっています。作る時間を確保したら、次にそのスケジュールを死守しほかの人の作る時間を邪魔しないように気をつけることです。

8. 会議には、事前と事後のゴールが必要

オフィスワーカーは、会議がどこにも行き着かないことに慣れきっています。自分たちはどうしてここに集まっているのだろうと不思議に思いながら、ただ会議が終わるのを待っているのです。一方、Googleにはすべての会議に事前と事後のゴールがあります。

CMO(Chief Marketing Officer)のLisa Conquergood氏がFast Companyに語ったところによると、Googleの会議では次の2つを参加者全員が理解しているそうです。

・会議が始まる前に会議のゴールを理解している。
・会議が終わるときに、会議のあとのアクションを理解している。

あなたの会社にも同じことがいえますか?

9. 自分の価値に合う報酬を得るための公式

仕事は報酬のためにするものです。努力に見合う報酬が与えられなければ、モチベーションも下がってしまいます。では、自分の価値に合った報酬を確実に手にするにはどうすればいいでしょうか? 答えは、あなたの価値を確かな公式にあてはめて提示することです。

Googleの人事部門主任Laslo Block氏は「履歴書を書くときは、あるシンプルな公式に従う必要がある」と言います。そうすることで、自分の価値に見合った報酬が約束されるのです。Block氏はThe New York Timesに次のように語っています。


自分の強みを表現するには「Xをすることによって、Yと比較して、私はZを達成した…」の公式にあてはめてください。ほとんどの人は履歴書に「The New York Timesで論説を執筆」のように書いてしまいます。そうではなく、「この分野で3年間深い洞察を提供した結果、平均的な記者は6つのところ50の論説を発表することができた」のように書いてください。

生産性はモチベーションの影響を大きく受けます。あなたが金銭的な報酬に動機づけされているなら、適切な報酬を得ることは非常に重要です。自分が何を成し遂げたかを伝え他者との比較を提示することで、あなたがどのくらい優れているかをきちんと伝えてください。

どの方法が好きですか?

Googleにはほかにもたくさんの優れた生産的なツールがあります。それに関する本もたくさん出ていますので、学ぶ方法に困ることはないでしょう。

9 Productivity Hacks We Learned From Google|MakeUseOf

Image: Ethan Miller, Justin Sullivan/Getty Images News/ゲッティ イメージズ, Rob Kim/Getty Images Entertainment/ゲッティ イメージズ

Source: Trello, KanbanFlow, Fortune, MakeUseOf, Youtube(1, 2, 3), re:Work, Fast Company, The New York Times

Mihir Patkar(訳:伊藤貴之)

元記事を読む

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