もしかしたら、あなたの個人情報はFacebookに筒抜けかもしれない?!

2017.11.24 18:07 更新

読了時間:18分48秒

あなたの個人情報はFacebookに筒抜けである

Image:IAMNIKOM/Shutterstock.com

先日、ポッドキャスト『Reply All』が、Facebookがユーザーの会話を盗聴してターゲット広告に利用しているという根強い噂について、リスナーから意見を募りました。Facebook自身はこの噂を否定しており、Reply Allの共同ホストであるAlex Goldman氏もその言葉を信じています。

ところが、エピソードの後半に入ると、ある製品について会話をしていたら、Facebookでその製品の広告が表示されたと語る人たちが続々と電話をかけてきます。これに対し、Goldman氏は盗聴以外の説明を試みますが、一人も説得することができませんでした。あなたもGoldman氏と同じ考えかどうかわかりませんが、同氏のややこしい説明よりも、Facebookがユーザーの会話を聴いているというシンプルな説明のほうが説得力があるのは事実です。

Facebookが盗聴しているという話は、それほど突飛なものではありません。実際、AmazonとGoogleは、ユーザーの声に24時間、聞き耳をたてられるデバイスを販売しています。そして、Facebookアプリはときどき本当にユーザーの声に聞き耳をたてています。それなのに、なぜFacebookがユーザー会話をこっそり録音し、ターゲット広告に利用していないと言えるのでしょうか?

その答えは、説明は少し複雑になりますが「その価値はないから」ということになります。そして、 後ほど議論しますが、本当に恐れるべきなのは、Facebookがすでにあなたについて多くの情報を掴んでいるという事実です。会話を盗聴していなくても、です。

なぜ盗聴の噂がなくならないのか

誰でも、ある製品の話をしていたらその製品の広告が表示されたという話を何度かは聞いたことがあると思います。ソーシャルニュースサイトDiggが、以下のようなツイートを紹介していました。

“Reply All is taking phone calls today. Call us if you believe that Facebook uses your mic to spy on you for ad reasons. 3PM ET. 917-267-5180

— PJ Vogt (@PJVogt) October 26, 2017”

“本日、Reply Allでは皆様からの電話を受け付けています。Facebookが広告を表示するために、ユーザーの会話を盗聴していると思う人は、電話をかけてきてください。

猫を飼うことについて話していました。この話題についてはどこにも投稿していないのに、キャットフードの広告が表示されはじめたんです。”

“バスルームにスマートフォンを置くスペースがないのでホルダーが必要だという話を友達としていたら、1時間後に表示されたのがこの広告です。

私はBark Thins(チョコレート菓子)を指差して、「これ、どこでも見かけるね」と言っただけなのに(スマートフォンはポケットの中)翌日、Facebookでこの商品の広告が表示されました。”

2016年に、ローカルテレビで、あるコミュニケーション学科の教授が、これと似たような現象を実演して見せました。スマートフォンに向かってキャットフードについて話したあと、Facebookを開くとキャットフードの広告が表示されたのです。ニュースメディアはこぞってこのエピソードを報じました。そして、今年の春、The Outlineが再びこの話題をとりあげました。Reply Allのポッドキャストは、この再燃した炎に油を注いだかっこうです(Gigg、Gizmodo、Forbes)。

会話に出てきた製品の広告がFacebookで表示されると、Facebookに盗聴されていたように感じられるのは無理からぬことです。こうした噂をもっともらしくしているのは、私たちの時代を支配する「コンピューターに乗っ取られる」という神話です。人間は昔から、何かあると神々や魔女のせいにしてきましたが、今ではすべてをコンピューターのせいにしています。しかし今回ばかりは、人間はそれほど間違ってはいないかもしれません。私たちは、コンピューターについて誤った捉え方をしています。それについては後で詳しく説明します。

Facebookが会話を盗聴するだろうか?

たしかに、Facebookのモバイルアプリは理論上、いつでもユーザーの会話を聴くことができます。少なくともアプリを開いているときにはそうです。実際、同社は、背後で流れる音楽やテレビの音声を分析する機能を公開しています。とはいえこれは、ユーザーが近況を投稿しようとしているときだけ、またユーザー自身がこの機能をオンにしたときだけ動作するものです。Facebookはこの機能を広告に使うことは決してないと言っています。

また、広告に使うには、集めた会話を自動で処理しなければなりません。毎日、11.5億人がFacebookを使っていますので、そんな膨大な会話を人間が処理することはとうてい不可能です(少なくとも広告収入よりも低いコストでは)。ですので、コンピューター化された音声認識を使うしかありません。

しかし、Facebookはそんなことをするでしょうか? 同社にはユーザーのプライバシーを軽視して反感を買った苦い過去があります。同社は2010年にユーザーのデフォルトのプライバシー設定を変更して批判を受けました。また、2007年にはBeaconと呼ばれるツールを使って、ユーザーがほかのサイトで購入した商品が友人に通知されるようにしたことで多くの非難を浴び、最終的には950万ドルにおよぶ集団訴訟の和解金を支払っています。

また、盗聴などしなくても、Facebookはユーザーからすでに膨大な情報を収集しています。そして、それに関して慎重に口をつぐんでいるのです。GizmodoのKasmir Hill氏も、「Facebookは、ユーザーからどれだけの情報を集めているか、どれほど広範囲に網を投げているかについて、控えめに見せようと必死になっている」と言っています。

Facebookが会話を録音していないと言える理由

1. 内部リークがない

Facebookは、収集した会話にもとづいて広告を表示しているという噂に関して、これまでも繰り返し否定しています。たとえば、近況の更新機能についてユーザーから不安の声が上がった際に、これを否定しています。また、コミュニケーション学科の教授が行なったデモンストレーションが話題になった際にもメディアOutlineに対してはっきりとこの疑惑を否定しています。そして、Reply Allに対しても、Facebookの広告担当バイスプレシデントであるRob Goldman氏が、この疑惑を否定するツイートを投稿しました。

Facebookは抜け目のない企業ですが、大規模なデータ収集について、あからさまな嘘をつく傾向はありません。もし会話の収集が事実であれば内部からのリークは不可避であり、そのあとの企業イメージや法的な損害を考えると、ビジネス上のメリットはありません。また昨今では、技術に携わっていた元従業員が内部告発を行なうのも珍しくなくなっています。Facebookがこれまでに行なったプライバシー侵害や過ちは、リークされ、発見され、暴露されてきました。盗聴はとても大きな問題です。メディアや大衆の注目をこれほど集めている企業において、今まで何のリークもないということは、そもそもリークすべき事実がない証拠だといえます。もちろん、盗聴がないというを証明することは不可能です。ただ、盗聴の可能性が低いと考える根拠にはなります。

2. 実行が困難

秘密を守ること以外にも、このスパイプロジェクトには難題があります。Gizmodoが指摘するように、Facebookはターゲット広告を効果的に行なえるほどの音声認識技術をまだ持っていないように見えます。オープンエンドの音声認識は非常に困難です(Siriがどれほどリクエストを取り違えるかを考えてみればわかる)。もしFacebookがこの課題を突破していたとしたら、同社はその技術をもっといろいろな場所で使っているはずです。

また、ユーザーの会話を収集するには、FacebookはAppleとGoogleの利用規約に違反しなければならず、またアプリが開いていないときにも会話を収集する方法を見つけなければなりません。さらに、AppleとGoogleのアプリストアチームの目を欺く必要もあります。かつてそんなことがありました。たとえば、Uberがアプリを通じてユーザーをスパイしているのを見つかったことがあります。しかし、UberはFacebookに比べてうかつなことばかりをしてきた企業です。Facebookにとって、会話を収集しながらそれを公然と否定し続けるのは、あまりにもリスクが高く、あまりにも似つかわしくない行為といえます。

Facebookはどうやってユーザーの情報を把握するのか

しかし、Facebookが聞き耳を立てていないとしたら、どうやってあれほど的確なターゲット広告を表示できるのでしょうか? Facebookは、私たちが考えるよりずっと多くの情報をオンラインで収集したり、外部業者から購入しているのです。

神話をつくりあげている私たちは、コンピューターに関して1つの大きな事実を忘れています。コンピューターは人間の脳のようには動作しません。人間にとって複雑なことはコンピューターにとっては簡単であり、その逆もまたしかりです。

Reply Allのエピソードのなかで、Alex Goldman氏は、Facebookにある膨大なデータソースのうちのどれが特定の広告を導いたのかを推測しようとしていますが、同氏も認めているとおり、それを推測するのは非常に困難です。Facebook内部の開発者でさえ、自分たちのアルゴリズムがどうやって特定の選択をしているのかわかっていないことがあります。ほとんどの人がこのことが何を意味するか理解していません。これは、Facebookがユーザーの会話を聴いているかもしれないということよりも恐ろしいことです。Facebookは私たちを盗聴する必要などありません。すでに、私たちが何を望み、何を必要としているかを、よくわかっているのです。

Facebookの広告設定を開いてください。そして、[あなたの情報]の[カテゴリ]タブをクリックします。ここに表示されているのは、Facebookがあなたについて知っていることのごくわずかなリストです。「あなたの政治姿勢」「職種」「最近街を離れたのはいつか」「どんなデバイスを使っているか」などの情報が並んでいます。なかにはかなり的外れな情報もありますが(Facebookは私が「農業、漁業、林業」に携わっていると考えているらしい)ほとんどの情報はかなり正確です。

もちろん、これは氷山の一角に過ぎません。あなたはおそらくFacebookに位置情報へのアクセス許可を与えているはずです。つまり、いつでも自分がどこにいるかを知らせているということです。また、すべてのデバイスにアドブロッカーをインストールしていないかぎり、Facebookはあなたがインターネットでどこを訪れ、どんな商品を買い、どんな商品を買おうとしているかを把握しています。

また、あなたが(FacebookやInstagramに投稿するために)どこで写真を撮ったか、そこに誰が写っているかを把握しています。あなたの友人、家族が誰かもわかっていて、こうしたデータを本人と結びつけています。Goldman氏がReply Allで説明したとおり、あなたの叔母さんが香水を物色していて、でもまだ買っておらず、かつあなたを訪問したとしたら、Facebookはあなたと叔母さんがもうすぐ香水を買いにいくだろうと推測します。

そして、叔母さんから香水が欲しいという話を聴いた直後(あるいは直前に)香水の広告を表示するのです。もしあなたの兄弟が白人至上主義の情報を漁りまわっていれば、あなたに「ホワイトプライド(白人至上主義のスローガン)」の広告を見せてくることでしょう。

また、同じように、Facebookはあなたがいつ妊娠するかを予測することもできます。あなたの行動を予測しなくても、あなたの友人がすべて子持ちであることを把握することによってわかるのです。Facebookは長く音信不通になっている家族を見つけ出したり、あなたがゲイであることに気づいたり、あなたの宗教や政治姿勢を把握することができます。最も重要なのは「あなたが次に何を見たいか」「読みたいか」「買いたいか」をFacebookが予測できるということです。残念ながら、あなたは予測可能な人間なのです。誰もがそうなのです。でも、私たちはそのことを認めたくありません。スマートフォンが私たちの会話を盗聴していると信じるほうが、まだましなのです。

同社はFacebookを使用していないインターネットユーザーをも追跡し、そのデータを外部の広告主に販売しています。Facebookはユーザーに友人の電話番号とメールアドレスを尋ねます。Facebookはユーザー情報をデータ販売描業者から購入しており、そのなかにはクレジット・レポートを販売する業者も含まれます。

Facebookはデータの収集と分析についてすべてを否定しているわけではありません。同社はそのことについてはあまり話したくないようです。おそらく、この営業秘密をGoogleのような競合他社に知られたくないのでしょう。しかし、Facebookはこうした事実がどれほど薄気味悪いものであるか、また、自分たちのプライバシーがどれほど犠牲になっているかをユーザーが本当に理解したら、反乱が起きかねないことをよく理解しています。

でも本当にそうなるのでしょうか? Facebookは嘘を言っていると信じている人たちは、それでもまだFacebookを使っていました。これこそが本当に恐ろしいことです! あなたは自分には選択肢がなく、Facebookにがんじがらめにされていると感じているのかもしれません。しかし、少なくとも、ささやかな抵抗を試みることは可能です。

Facebookのアクセスを制限する方法

Reply Allが、ユーザーがFacebookからのアクセスを最小限にする手順を紹介していました。簡単かつ有効なやり方ですのでぜひ試してみてください。

Facebookの広告設定ページを開く。すべての設定を「オフ」や「いいえ」にして、Facebookが広告をカスタマイズするのを制限します([興味・関心]セクションをひととおり設定するだけでも数分はかかる)。
アドブロッカーをインストールする。パソコンなら、Adblock PlusかuBlock Origin(Chorme、Firefox)を試してください。スマートフォンなら、iOSでは1BlockerかPurify、AndroidではAdblock Browserを使います。これらのアプリを使ってもFacebookアプリのコンテンツをブロックすることはできませんが、Facebookがあなたのウェブ行動を追跡できないようにブロックすることはできます。
Facebook Disconnect(Chrome、Firefox)をインストールすると、あなたがほかのウェブサイトで何をしているかをFacebookが監視することができなくなります。
FacebookアプリがiOSやAndroidのマイクやカメラを乗っ取っているという妄想に取りつかれている人は、マイクやカメラへのアクセス許可を取り消してしまうこともできます。
先進技術の恩恵を享受するためには、プライバシーを犠牲にしなければならないとは考えないでください。長期的に見れば、テクノロジーはその両方を提供できなければ生き残ることはできません。

Image: I AM NIKOM/Shutterstock.com

Source: Gimlet Media(1, 2), Digg(1, 2), The Independent, Twitter(1, 2, 3), The Outline, Gizmodo(1, 2, 3), Forbes, Facebook(1, 2, 3, ), Adblock Plus, Google(1, 2, 3, 4), Mozilla(1, 2), Apple(1, 2)

Nick Douglas – Lifehacker US[原文

(訳:伊藤貴之)

元記事を読む

Lifehacker


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